こんにちは!アイスマン福留です。
今回は、再び話題沸騰中の井村屋「こしあんバー」をレビューしていきます。
井村屋『こしあんバー』
あずきバー50周年記念から生まれた、待望の再々登場
井村屋の看板商品『あずきバー』が2023年に発売50周年をむかえたことを記念して誕生した「こしあんバー」。2023年8月の初登場時には約2週間でほぼ完売という驚異的な人気ぶりを見せ、2024年11月にも再販されて再び話題に。そして2025年11月3日、ついに第3回目の期間限定発売が実現しました。かねてより商品化要望が多かったという”こしあん”のアイスバー。ネット上では粒あん派とこしあん派の熱い議論が交わされ、SNSでも大きな盛り上がりを見せています。数量限定という言葉に心がざわつくこしあん派の方々、今回も見逃せない展開になりそう。
深紅のパッケージに宿る、こしあんの誇り
パッケージは、赤というよりも濃いめのあずきカラー。『あずきバー』のデザインを彷彿とさせながらも、どこか上品さが漂う色合い。中央に大きく配された「こしあんバー」の文字は、太めの書体でインパクト充分。その下には「小豆の甘さがやさしいアイスバー」というキャッチコピーが添えられ、商品の特徴をストレートに伝えています。右上には「数量限定」の文字が金色の帯で強調されており、プレミアム感を演出。シンプルながらも視覚的な訴求力が高く、店頭で目を引くデザインに仕上がっています。透明な窓からはバー本体の色味がのぞき、購入前から期待値を高めてくれる工夫も見逃せません。
手のひらサイズの贅沢、55mlに凝縮された技術
内容量は55ml。マルチパックの『あずきバー』が65mlであることを考えると、やや小ぶりなサイズ感。こしあんという素材の特性上、空気を含まない高密度な仕上がりになるため、食べごたえがあります。「もう1本食べたい!」と思わせる絶妙なサイズ感です。
なめらかな表面が語る、職人技の結晶
袋から取り出したバーは、見た瞬間から違いがわかる美しさ。表面のなめらかな質感が、食べる前から”こしあん”であることを雄弁に物語っています。『あずきバー』の粒々とした表情とは対照的な、つるりとした仕上がり。光の当たり具合によって微妙に変化する色味は、深みのある茶褐色。冷凍庫から出したばかりの状態では、表面に薄く霜がついていることもありますが、それすらも風情のひとつ。角が少し丸みを帯びた長方形のフォルムは、手に持った時の収まりもよく、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた逸品。
歯に響く硬さと、舌に広がるきめ細やかな世界
ひとくち目、ガキンと歯に当たる硬さ。こしあんになっても「硬さ」は健在です。むしろこの硬さこそが井村屋アイスバーの真骨頂。クリーム系のアイスのように空気を混ぜていないからこその密度感で、これがたまらない。とはいえ、あずきバーよりもわずかに柔らかく感じるのは、こしあんのきめ細やかさゆえでしょうか。ただし油断は禁物。かなりの硬さなので、冷凍庫から出して10分ほど置いてから食べるのが歯にとって安全かもしれません。

口に入れると、まず感じるのはなめらかな舌触り。丁寧に仕立てた「生あん」のきめ細やかさを、舌で直接感じられるほどの滑らかさ。あずきの風味がじわりと広がり、すっきりとした上品な甘さが後を引きます。こしあんをぎゅっと凝縮したような濃密な味わいながら、後味はさっぱり。氷砂糖を使用しているおかげで雑味がなく、球美の塩が甘さを引き締めています。三重県伊勢の御福餅本家が手掛ける「お福アイスマック」を思い起こさせる本格派の味わい。このクオリティで希望小売価格86円(税込)というのは、さすが井村屋。他のメーカーでは絶対に真似できない価格設定。
食べ進めていくと、あずきパウダーの効果でしょうか、風味がいっそう際立ってきます。粒々とした食感はないものの、あずきの存在感はしっかり主張。こしあん派にはたまらない、理想的なバランス。ネット上では粒あん派とこしあん派の論争が繰り広げられていますが、実際に食べてみると、これは…決着がつかないはず。普段こしあん派の僕でも、なぜか粒ありの『あずきバー』を欲してしまう不思議。いや、でもやっぱり「こしあんバー」も定番化してほしい。まんまと井村屋さんの戦略にハマっています。
「こしあんバー」の最大の特徴は、自社製造の「生あん」を使用していること。あずきを炊いて皮を取り除いた生あんは、製造に時間や手間がかかるうえ、専用設備が必要。多くのメーカーは製餡所から仕入れるのが一般的ですが、井村屋は生あんの段階から自社で一貫製造しています。この一貫体制があるからこそ、あずきの風味をしっかり残した生あんが実現できるわけです。
さらに、あずきを粉砕した自社原料「あずきパウダー」を配合することで、風味をぐっと引き出す工夫も。砂糖の一部には高純度の氷砂糖を採用し、ミネラル分の多い球美の塩と合わせることで、すっきりとした上品な甘さとコクの絶妙なバランスを図っています。
あずきの達人
製造者は井村屋株式会社。本社は三重県津市。1896(明治29)年創業の老舗企業で、あずきと向き合い続けて120年以上の歴史を誇ります。『あずきバー』や『あんまん』、『ようかん』など、あずきを使った商品を数多く手掛けており、1日に本社で使う小豆はなんと1億粒。まさにあずきの達人。
原材料は生あん(小豆)、砂糖、小豆、食塩のみ。種類別は『あずきバー』と同じ氷菓で、シンプルな配合ながら奥深い味わい。「生あん」と書かれている時点で、あんこ好きには響いてしまうネーミングセンス。クリーンラベルへのこだわりも井村屋ならではの姿勢。
粒あん派も、こしあん派も関係なくおいしい
井村屋「こしあんバー」は、2023年の初登場から数えて3回目の発売。毎回話題を集め、すぐに品切れになる人気ぶりは、商品のクオリティの高さを物語っています。全国の量販店・スーパー、井村屋ウェブショップにて期間限定で順次発売されていますが、店舗によっては販売開始まもなく完売することも。以前に比べると一部のコンビニエンスストアなどでも見かけるようになったので取り扱いも増えてきた様子がうかがえますが、どこのコンビニでも出会える感じではありません。まさに”出会えたらラッキー案件”。ただし、これだけ人気の商品なので、今後も再販される可能性は十分あるはず。
あずきバーシリーズも「こしあんバー」も、主役は「あずき」。同じ品種、同じ産地のあずきでも、加工方法の違いによって味わいに大きな差が生まれるのが、あずきの魅力。食べ比べて楽しむことで、あずきの奥深い世界が広がります。
『あずきバー』発売50周年を記念して生まれた「こしあんバー」。想像以上においしく、粒あん派・こしあん派に関係なく、あんこ党の誰もが満足できる完成度。数量限定の商品なので、見つけた人はすぐに買いましょう。この味わいを逃す手はありません。
アイスマン福留でした!Have a ICE day !!





















