日本のアイスクリーム文化を紐解く宝庫:ICECREAM MUSEUM
過去と現在が交錯する「アイスクリーム博物館」
甘く冷たい幸せを届けるアイスクリーム。その一瞬の喜びは消えても、その記憶は私たちの心に残り続けます。アイスクリーム評論家として活動を始めた当初から、私の心に芽生えていたのは「アイスクリーム博物館」という夢でした。その小さな一歩が、このたび『あいぱく®Premium TOKYO 2025』において実現しました。
期間限定の特別空間:アイスクリームミニ博物館
日本のアイスクリーム文化を深掘りする特別企画として開催された「アイスクリームミニ博物館(Ice Cream Mini Museum)」は、12日間という限られた期間でありながら、約3,000人もの来場者に楽しんでいただきました。海外で人気を博している体験型の「ミュージアム・オブ・アイスクリーム(Museum of Ice Cream)」とは一線を画す日本ならではの展示内容に、家族連れから若いカップル、外国人観光客まで、幅広い層の方々が足を運んでくださいました。
昭和の記憶を甦らせる貴重なコレクション
アイスクリーム評論家「アイスマン福留」全面監修のもと、日本のアイスクリーム史を鮮やかに彩る特別展示空間が誕生しました。1978年当時のピンクレディーの「くねくね人形」や1969年発売の中身入りアイスクリーム、昭和20年~30年代に活躍した魔法瓶、そして当時の電冷ケースなど、時代を物語る貴重な品々が一堂に会しました。特に、懐かしの「めんこ蓋」式のアイスクリーム容器は、年配の来場者から感嘆の声が上がりました。
「ゴミ」から「お宝」へ:1万点を超えるコレクション
多くの人にとって購入後すぐに捨てられる「ゴミ」であるアイスクリームのパッケージも、数十年の時を経ることで貴重な「お宝」へと変貌します。
今回の展示では約1,000点のパッケージを公開しましたが、実際に所有しているコレクションは10,000点を超え、現在も年間数百点ずつ増加し続けています。
これらは日本のアイスクリーム文化を知る上で欠かせない資料であり、温度管理された専用倉庫で丁寧に保管されています。
アイスクリーム文化の多面的魅力
この特別空間では、日本のアイスクリーム文化の変遷だけでなく、時代を映し出すパッケージデザインの美学、革新的な商品開発の歴史、そして唯一無二のユニーク商品まで、アイスクリームの持つ多彩な魅力を立体的に体験することができました。株式会社ロッテの協力により、「雪印 宝石箱」や「雪印 リーベンデール」、「ねるじぇら」といった懐かしの名品のパッケージも特別展示。最新のAR技術を活用した「雪印 宝石箱」との記念撮影コーナーも人気を博しました。
未来への展望:常設博物館の夢
「あいぱくのコンセプトである『アイスクリーム好きの楽園』をさらに深化させたい」という思いから誕生した今回の企画。その先には常設のアイスクリーム博物館という大きな夢が広がっています。昭和の時代を知る世代はもちろん、若い来場者からも驚きと喜びの声が寄せられたことで、世代を超えて日本のアイスクリーム文化を伝える場の重要性を再認識しました。
「自分の生きた証として、日本のアイスクリームの歴史を知る貴重な資料を、責任を持って収集し続けたい」—その使命感が、ICECREAM MUSEUMの礎となっています。全国の商業施設や百貨店などでアイスクリーム博物館の開催をご希望の方は、ぜひご連絡ください。甘く冷たい幸せの歴史を、より多くの人々と共有できる日を心待ちにしています。